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2025.09.24

ワイ・ヨットストア 麻布台ヒルズ「燕三条 工場の祭典フェア」イベントレポート 後編

12年目を迎える、燕三条地域のものづくりのイベント「燕三条 工場の祭典」。今年は2025年10月2日から5日の開催です。

開催に先駆け、ワイ・ヨットストア 麻布台ヒルズにて2025年7月29日から8月12日まで「工場の祭典フェア」を開催いたしました。こちらはそのイベントレポート後編となります(前編はこちら)

ワークショップ開催

工場の祭典の大きな特徴として、見学だけでなく『体感できること』があります。今回のフェアでも麻布台ヒルズの夏休みキッズ向けイベントのコンテンツの一つとして、子供向けのワークショップを開催しました。

それぞれのワークショップの冒頭では、開催地である燕三条地域の歴史が紹介されます。この地がかつて洪水に苦しめられたことから和釘作りが始まり、やがて日本有数のものづくりの一大産地へと発展した背景が語られました。子供たちには難しい話かと思いきや丁寧な子ども目線での語りかけに、熱心に耳を傾ける様子も見られました。

 

レジンを使ったコースター作り

参加者の多くは小学生の女の子たちで、木とレジンを組み合わせたコースターを作りました。まずトレーに入れる花や模様、そしてレジンに混ぜる塗料の色をじっくり選びます。実際に工場で制作を担当している職人が一人ひとりの希望を聞いて色を調合し、子供たちは保護メガネをかけ、真剣な表情で2液性のレジンを混ぜ合わせます。

型に流し込んだ後は、ヒートガンを使って気泡を消すという本格的な工程にも挑戦。子供が作業に失敗しても職人が優しく手伝うなど、終始温かい雰囲気に包まれていました。

 

キーホルダー作り

こちらは主に男の子たちが多く集まりました。たがねと大人用の大きな金槌を使い、真鍮やステンレスのプレートに好きな文字を刻印します。最初はおっかなびっくりだった子も、次第にコツを掴んで力強く打ち込めるようになり、会場に小気味よい金属音を響かせます。完成したキーホルダーを誇らしげに眺める姿が印象的でした。

 

台車作り

小さくても本格的な台車を作るこのワークショップ。カラフルなパーツやタイヤを自由に選び、小さなスパナでナットを締めたり、ゴーグルをつけて電動リベッターを操作したりと、本格的な組み立て工程に子供たちは夢中です。最後は自分の作品に商品名と値段をつけて完成。この値段をつけるという工程は、工場から「(実際に販売する)製品」を出荷することを象徴しているそうです。子供を飽きさせない工夫が随所に凝らされ、参加者同士が自然と交流する温かい雰囲気に包まれたワークショップでした。

どのワークショップも、子供たちがものづくりの難しさと面白さ、そして自分の手で作り上げる達成感を存分に味わえる内容でした。また実際に製造の現場にいる職人から直接指導を受けることで、作り手の想いに触れることもできる貴重な体験となったようです。

おわりに

今回のイベントでは燕三条地域のものづくりについて、お客様だけでなく関わったスタッフも皆が学びを深くし、産地の活性化を後押しする企業でありたいと再認識しました。また未来を担う次世代、子供たちに向けてはものづくりの学びの場となり、作ることの複雑さや大変さに触れることで、ものを大切にする気持ちも芽生えたのではと考えます。今後もワイ・ヨットは燕三条地域を中心に、日本のものづくりを応援し一緒に盛り上げていく活動をしていきたいと思います。