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2026.06.08

イベントレポート:にちにち道具で始める “My First ぬか床” トークショー&デモンストレーション

はじめに

 「日本の道具を、今の暮らしに」をコンセプトに、日本各地の昔ながらの道具を今の暮らしに合わせてアップデートし、ご紹介しているにちにち道具。

 今回、料理研究家の寺本りえ子さんの「ぬか漬けをもっと身近に、現代の食卓に無理なく組み込む」というご提案がにちにち道具と深く響き合うということで、まずは手のひらサイズからぬか床を始める “My First ぬか床” トークショー&デモンストレーション を行いました。2回目の2026年5月24日(日)の様子をレポートいたします。

イベント概要

 今回のイベントはにちにち道具のポップアップSHOPの開催と共に、伊勢丹新宿店本館5階キッチンスタジオにて行われました。日曜の午後は人出も多く、売り場に活気があります。

 開始1時間前に寺本さんが到着し、準備に入ります。予め漬けたぬか漬けを次々と取り出して切っていく寺本さんの手はつやつやと美しく(ぬか床を混ぜているからでしょうか)、アンティークの洋皿のようで実は漆塗りの木皿の上には、モダンなオードブルのように全18種類のぬか漬けが並んでいきます。

  その中にはかぼちゃ、れんこん、とうもろこし、こんにゃく、卵、アボカドなど、ぬか漬けの印象を塗り替えるものが沢山ありました。出来上がって並べたぬか漬けのうち、ゆで卵を試食させて頂くと、まるでチーズのように濃厚。風味豊かな贅沢な味わいに驚きます。

 隣で糠(ぬか)を計り、次にせいろにれんこん入りしゅうまいを並べていくのは弊社広報担当であり、寺本さんとにちにち道具を結び付けたkameyamaさん。イベント中も楽しい掛け合いをお二人で繰り出され、和やかな雰囲気となりました。

 また準備中は売り場のスタッフの方にも興味を持って頂き、質問に答えたり談笑される様子も。イベント開催前から温かい雰囲気に包まれました。

糠(ぬか)ってなんですか?

 ご予約のお客様が揃い、いよいよイベントスタートです。

 糠(ぬか)とはなんですか?と寺本さんから皆さんへの質問。以前のイベントでは「きな粉」「もみがら」などの回答もあったそうですが、答えは勿論「玄米を削って精米すると出る粉(糠層や胚芽)」です。ここにビタミンB1やビタミンEなどの栄養が沢山含まれています。いま注目されている「腸活」においても、ぬか漬けは強くお勧めしたい食べ物。調理がいらずぬか床に入れるだけで、腸活にお勧めの栄養素を摂ることができます。

「My First ぬか床」を作っていく

 今回のイベントでは、実際にぬか床を準備していく過程を見て頂きました。まず容器は、にちにち道具 ラウンドキャニスターLを使用。直径11.6cm、高さ16cm とぬか漬け容器としてはコンパクトに感じますが、ぬか床を800g入れても8分目くらいなので手で混ぜてもこぼれにくく、冷蔵庫にも入れやすいサイズ感です。

 次に材料の準備です。まず糠(ぬか)は生糠(ぬか)を用意します。スーパー等では加熱処理された「いり糠」も売っていますが、お勧めは新鮮な生糠(ぬか)です。次に塩ですが、これは少しいいものを使うのがコツだそうです。寺本さんは伝統的な製法で作られるあらしお「海の精」を愛用。塩はぬるま湯で溶かし、冷ましておくと糠(ぬか)に混ぜやすいそうです。

 他にも旨味の元になるとうがらし(種を抜き、細かくせずに大き目のまま使う)、しいたけ(これは細かくてもパウダーでも良い)、昆布等を準備しておきます。

すぐに冷蔵庫にしまわない

 ボウルなどで糠(ぬか)と、前述の塩を入れた水を混ぜます。水の分量は糠(ぬか)を握っても滴らず、表面が濡れるくらい(今回は糠400gに対して水400g。最初に全部入れずに、2/3くらい入れた後は様子を見ながら足す)。粉っぽさが無くなったらとうがらしやしいたけ等の旨味の元を入れ、更に混ぜます。

 混ざったら容器にまず糠(ぬか)を入れ、捨て漬けの野菜を入れ、その後も糠(ぬか)と野菜を交互に重ねていきます。最後は糠(ぬか)で蓋をするようにしたら、このままキッチンにしばらく置いておく。夏はだいたい1日半くらいで捨て漬けを捨て、それを1週間繰り返すと香りと酸味が出てきます。これを待たずにいきなり冷蔵庫に入れると、発酵が進まずぬか床として力を発揮しないそうです。

「皆さんの家にはぬか床がありましたか?(なんと今回の参加者のおうちには大半ありました)」や、「ぬか床とぬか味噌って何が違うんでしょうか?」など、寺本さんとお客様でにぎやかに会話しながらイベントは進みます。

 いざぬか床でぬか漬けが作れるようになったら、次に気になるのはメンテナンスです。水分が多くなって来た時、ぬかが減って来たときは「足しぬか」をします。足しぬかはまず糠(ぬか)を足して、水分量がちょうどよくなったら塩を足します。塩加減は漬ける度にぬか床の味を見ると良いとのこと。なお、足しぬかの頻度は最低でも1カ月1回は行うといいそうです。

いよいよ実食!

 いよいよお待ちかねの試食です。寺本さんが予め漬けていてぬか漬けを次々とラウンドキャニスターから取り出します。糠(ぬか)はビタミンBと乳酸菌の宝庫なので、洗う時はぬか漬けから栄養が失われないように一瞬でさっと糠(ぬか)を落とします。ボウルに水を張って漬けて洗うなど絶対にNGだそうです。

 今回のイベントでは、ぬか漬けをそのまま食べるだけでなく、料理にアレンジすることで、いまの暮らしの中でも日常的に楽しめる提案をしました。いつもの料理にぬか漬けを取り入れることで、余計な調味料を必要とせず、深い旨味と酸味、程よい塩気をプラスすることができます。

①ポテトサラダ(入れたぬか漬け:きゅうり・ゆで卵)

 ぬか漬けに塩味があるので、調味料がいりません。卵は細かく刻んで、きゅうりは薄切り。茹でたじゃがいもと混ぜます。お好みでマヨネーズを足してもいいのですが「マヨネーズを入れなくても美味しい!」と好評でした。なお味のお好みにも寄りますが、きゅうりは12時間くらい浸かっている方が栄養価が高いそうです。またぬか床で栄養を吸収するので、きゅうりの皮は少し剥いておいても良いそうです。

②れんこんのぬか漬け入り焼売(入れたぬか漬け:れんこん)

 れんこんは漬ける時には穴にも糠(ぬか)を詰めます。干し椎茸は丸ごと入れても美味しく、旨みが強いので素麺の薬味にもお勧めだそうです。またしゅうまいは作るのが面倒なイメージもありますが、「お皿にスプーンですくった種を置いていって、その上にしゅうまいの皮を被せると簡単!」という寺本さんからのアドバイスもありました。

 しゅうまいを蒸すのには、にちにち道具 和せいろとITARU(イタル)マルチディープパンを使用しました。熱伝導の良いITARUは本体がアルミ鋳物製なので軽く素早くお湯が湧きますが、揚げ物のSGマークも取得しており「焼く・煮る・蒸す・揚げる」と万能に活躍する隠れた名品です。

 また、せいろ蒸しブームもありご好評頂いている和せいろは、中華せいろと違い蓋が編み込みではないので蒸気をしっかり閉じ込め、ふっくらと蒸し上げるのが特長です。今回もしゅうまいの美味しさをしっかりと引き出すことができました。

「今日が100年の始まりです」

 ぬか漬けに限らず味噌や麹といった発酵食品のスペシャリストである寺本さん。明るく溌溂として、まさに発酵食品の良い効果を体現されていました。そんな寺本さんのイベントは、立ち見の方や「なんのイベントをしているんですか?」とご興味を持たれる方も多く、盛況で幕を閉じました。

 大きな樽や容器が無くても、手のひらサイズから始められるぬか床の魅力。これまで「やってみたいけど失敗が怖い・・・」という方が沢山いらしたと思います。まずは小さなぬか床から始めて、長く続けられればと寺本さん。イベントの中で仕込む前に「さあ、今日が100年の始まりです」とおっしゃっていたのが印象的でした。

 皆さんもぜひ、始めてみませんか?その時はぜひ「にちにち道具 ラウンドキャニスターL」を検討頂けたら嬉しいです。使い方はこちらをご覧ください。